大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和38(オ)1166 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人岡田義雄の上告理由について。

民法三九五条により抵当権者ね対抗しうる土地、建物の短期賃貸借の期間が抵当

権実行による差押の効力の生じた後に満了した場合には、賃借人は、借地法六条、

借家法二条による法定更新をもつて抵当権者に対抗できないことは、当裁判所の判

例(昭和三七年(オ)第二二二号同三八年八月二七日第三小法廷判決、民集一七巻

六号八七二頁参照)とするところであって、いまこれを変更する必要を認めない。本

件において原審の確定した事実によれば、訴外Dは、その所有にかかる本件建物に

つき訴外株式会社E相互銀行のため根抵当権設定登記を経由した後である昭和三元

年八月二日に上告人Aのため右建物につき民法三九五条の短期賃貸借(期間三年)

を設定したところ、右訴外会社の前記抵当権に基づく競売申立により、同月二三日

その旨の登記記入がなされ、同月三一日右競売申立が訴外Dに送達されて差押の効

力が生じ、昭和三四年五月二九日被上告人において競落代金を完納して本件建物の

所有権を取得してその旨の所有権移転登記を経由したというのであるから、上告人

Aは、本件建物につき右差押の効力が生じた後の借家法二条による法定更新をもっ

て競落人である被上告人に対抗できないものといわなければならない。右と同旨の

原判決の判断は正当である。

所論は右と異なる独自の見解に基づき原判決を論難するものであって、採用でき

ない。

よって、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

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最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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